December 10, 2008
信じきってしまうことの怖さ
信じきってしまうことの怖さ
信じきってしまうことへの怖さと題して、信じきってしまうことの裏にどんな怖さ(危険)が潜んでるのかを、技と心の両方の側面から考えてお話ししていきたいと思っています。
先ずは、前回のお話しにもう少し触れたいと思います。
多少補足的になりますがもう少しお付き合い下さいね。
前の記事では、真冬の寒くて水が冷たい条件の中、これ以上手が冷えないような状況を作り、手の感覚が少しでも失われないようにすることも、安全作業へのプラスアルファな要因にもなるということをお話ししたと思います。
詳しくは、前回記事をご覧下さい
真冬の水仕事は誰だって手が冷たくなるのは想像出来ますもんね!
ワグレボを使うと、手が濡れにくくなり、安全性のアップにつながることは、何も真冬に限ったことでもないんです!
このことを説明するには、乗り出し作業と内側作業を例にとって話すのが一番いいのかなって思います。
乗り出し作業とは、窓ガラスから身を乗り出し、窓枠やサッシを掴みながら外側の窓を拭くことです。(下写真参照)

**乗り出し作業**
業界以外の方にも解るように、もう少しだけ詳しく説明させて頂きますね
乗り出し作業には、おおまかに半身乗り出しと完乗りの2種類があります。
半身乗り出しとは、読んで字のごとく、窓から半分(上半身・左や右半身)体を出して窓を拭くことです。
完乗りとは、完全乗り出しの業界用語で、窓から体全体を完全に外に出し、窓枠や出っ張りに立ち込んで、窓枠やサッシを片手で掴み、あまったもう片手で窓を拭くことです。
上の写真は、完乗りになりますね。
僕らの仕事は、高いビルでのゴンドラ作業やロープでの作業が目立ちますし、怖くて危険なのではないかと思われてるようですが、こういった乗り出し作業の方が本当は危険で怖いんですよ。
この乗りだし作業は、過去から代々引き継がれてる、まだまだ無くならない窓拭き職人の仕事のひとつなんです。
東京はだいぶ少なくなってきましたが、地方の方は今でも多いのではないでしょうか。
乗り出し作業については、過去に記事もご一緒にご覧いただくとより理解できるかと思います。
乗りだし過去記事(コメントにもいろいろな意見が出ていますのでどうぞコメントも一緒にご覧下さい)
窓拭き職人の仕事
窓拭き職人の仕事Part2
厳しいご意見にお答えします
この乗りだし作業については皆さんいろいろな考え方やご意見があると思います。今回ここをつっこんでお話しすると違う方向へ行ってしまうので、乗り出し作業への是非についてはまた機会があったときにお話ししたいと思います。
では、話を本題に戻しますね。
この乗り出し作業の時に濡れた手でサッシを掴むと滑りやすくなります。
また窓枠に立ち込んで作業しますから足下も滑ってはいけないですね。
これもタダの水ならまだ良いのですが、この水には汚れを落とすための洗剤が含まれてるので無視もできないんです。
何故かは、この洗剤にはゴムを滑らす意味もあるからです。
窓拭きは、専用の道具を使い、車のワイパーのように、ゴムを窓ガラスに当て、滑らすように水と一緒に汚れを切って(かっぱく)いきます。
僕らの仕事は、このような絶対に滑ってはいけない状況の中でも、滑る原因の一つになる、汚れを落とすための洗剤と水を使わなくてはならないのです。
窓拭き職人は、危険な場所にいること、パフォーマンスすることを仕事としているわけではないのです。窓を綺麗にしなくてはお金はもらえません。
(ここでも、今は洗剤についての論議は避けたいと思います。)
なので、なるべくなら、手が濡れにくい(汚水を垂らさない)状況を作っていった方がプラスになることが多いと思いますし、余計な問題も増えずにすむので、良い方向へとむかってくれるのではないかと思います。
ワグレボが、そのお役にたってくれることを信じています。
僕らは、清掃(滑らす=綺麗にする)と安全(滑らない=墜落しない)という相反することの両方を同時に行なわなくてはならないのです。
頭で理解して、体でも覚えなくてはいけないのです。
また、あらゆる状況に応じて瞬時に判断できるように、頭と体の両方に覚え込ませることも(訓練する)必要になってくるのです。
窓を拭くことは、一見すると誰でもが出来る簡単なお掃除のように見えますが、違う視点から見てみると、意外と高度で難しいことをしてるんですよ。
これでも、けっこうクリエイティブな職業なんです。
水が手に垂れてこないことで手が濡れにくくなると、どういう利点があるのか、内側作業を例にした話しもいずれはしたいなと思っています。
次回は、ある下降器を題材にして、信じきってしまうことへの怖さについてお話ししたいと思います

